オープンクロゼット「開」

オープンクロゼット「閉」

※オープンクロゼットです。コスト・スペース・将来性の3冠王だと思っています。

今日は打合せが長引いて、更新が遅くなってしまいました。

お客様宅にてPLAN相談をしていると、予定時間より長引きがちになる傾向にあります。
打合せで出たアイデアを盛り込んで、PLANをその場でドンドン書き直していくからです。
普通だと、PLAN提案を受けそれをもとに変更点や要望を出して、次回持越しとなる事が多いと思うのですが、アルトホームだとその場でPLANを書き直し、「こんなパターンはどう?」「じゃココをもう少しこうしてみたら。」「やっぱ書斎ほしいな。」など。
「書斎はほぼ物置というか納戸的なスペースになりますよ。」などの話しで、お客様と一緒に盛り上がりに盛り上がり、ついつい時間を延長。
そのうち家具やスペースをコンベックス(メジャともいう)で測り始め、衣類や靴の数を数え始め、たまに旦那様の趣味やお子様がハマっている遊びのことに話題が脱線。
奥様の得意料理や、女子会の話題に逸れて、再びPLANの話しに。
なんてことが多々あります。

そんな中、話題の中心は「3次元収納」の話題から「4次元収納」に。

アルトホームでよくある「3次元収納」は、デットスペースになりがちな階段の下や上、頭上スペースに吊棚を設けたり、壁に収納を埋め込むなどや、断熱が必要なさそうなモノは外に物置を設置して置いてみては等様々。
今日は、さらにもう一歩進んで「収納は4次元で考えましょう。」というお話しをしました。
限りあるスペースをさらに有効活用するお話しでした。

4次元収納
Dラえもんのポケットのような便利なモノのお話しではありません。
「4次元? 何じゃあそりゃ?」と思った方も多いかもしれません。
家を新しく建てる際に考えるのは、今あるモノをどう収納するか。
そしてモノが増えた時にも対応できる収納スペースが欲しいなど。
そのようなことを通常打合せします。
その際にお話する事が結構多いのが「4次元収納」の話し。

子供が小さい頃は玄関に、乳母車(ベビーカーとも言う)や自転車、雨合羽や長靴など様々なモノを置く予定になる場合もあるかと思います。
おもちゃがたくさんあって、部屋がいつも片付かない。など。
ではそれらは何年間そこにあるのか。
10年後乳母車はいらないと思いますし、雨合羽や長靴などもお子様が大きくなればそこには無いモノになるかも。
おもちゃは(プレミアがつくものは別ですが)たいていリサイクルショップや、仲のいい子へのお下がりに。

子供が小学生くらいから20歳くらいまでの話しはこの後します。

さらに先。
子供が巣立った後は、どのようにスペースを使うのか。
今とチョッピリだけ先の未来を考えて収納の計画をすると、おそらく15年後に「ムダなモノ」で溢れかえるマイホームになることでしょう。
本来は収納しなくても良いモノで、大きくとった収納スペースを使うことになるから。

もっともっと先。
あなたがこの世を巣立った後は。
マイホームは誰が使うのか。
あなたの残したモノは遺された方にとってどうか。
おそらくマイホームから無くなるモノばかりかも。

ということをふまえまして、収納をどう考えるか。
「モノを置くスペース」×「置く期間
で考えることが「4次元収納」ということです。

マイホームを建てる年頃の方は、今後趣味はそんなに大きく変わらないと思います。
そうすれば収納スペースの予想は容易。
期間は多分初老くらいまででしょうかね?
その辺は人によりますが、ある程度の予想は可能。

あとは、よく出る話題の子供の収納。
(子供が小学生くらいから20歳くらいまでの収納。)
子供の収納は逆にあまり考えないほうが良いくらいと思っています。

巣立つ予定の20歳くらいまでは、必要なものはドンドン変わります。
その全てに対応するのはマイホームを建てる時点ではほぼ不可能。
小さな頃から、必要最低限の収納スペースを上手に使う訓練をさせた方がよっぽど将来のためになると思います。

しかしながら、子供が成長してどうしても必要になるスペースもあるかと思います。
未来のことなので予想はしにくいですが、例えば「吊棚を設置できるよう下地だけ入れておく」などはマイホームを建てる際に予算が大きく増える訳ではありません。必要になれば吊棚を付ければいい、必要なければそのままといった選択もできます。
クロゼットも、立派なクロゼットを付けるのではなくオープンクロゼット(上の写真)にしておけば、巣立つまではまず安心。
子供が巣立った後は、収納だったスペースも部屋として広々使えます。
(棚板も2m以上のところについているのでジャマになりませんからね。)
何より建てる際のコストダウンにもつながります。
わざわざ収納分のスペースを取らなくて良いのでマイホーム全体をコンパクトにできますし、クロゼットの壁や扉のコストも抑えられますから。

ムダなスペース無く、将来を見据えた収納を設置した事例を見ていただけると、これからのマイホームづくりにとって非常に参考になるかと思います。
スペースの使い方、コストの抑え方、将来計画。全てそろったマイホームだと思います。
写真で見るならこちら「子育てを親子で楽しめる家
3Dウォークスルーで見るならこちら「VRコンセプトハウス
オープンクロゼット、階段下収納、階段上収納、吊棚など収納をたっぷりとった上で、旦那様の書斎(現在物置スペースとの噂も…)、奥様のウォークインクロゼット兼作業スペース。空間の利用の仕方、参考になるはず。

このような発想で考えると、必要な収納スペースは予定の6~7割くらいで十分ということが多い傾向にあります。
そのうち1~2割を上記事例のような「3次元収納」の考え方で計画すると、必要な収納の大きさは当初の約半分くらいで済むことも。

収納たっぷりのマイホームを提案することも全然できますが、それに伴いマイホームは大きくなる。
マイホームが大きくなれば、もちろんコストも大きくなる。
そんなこと(といったら失礼かもですが)に大事なお金を使うのであれば、もう一度「4次元」の発想で収納を考えて見たほうが良さそう 。
今しか一緒に居られない、気がつけばすぐ大人になってしまうお子様との大切な時間。
その大切な時間、少しでも「体験を共有」することにお金をかけたほうがよっぽど良い。(と思います。)
一緒に遊びに行ったり、お弁当を一緒に作ってピクニック行ったり、ママの誕生日などの大事な日にはチョッピリだけいいレストランで食事してみたり。
ローンの支払を増やすのではなく、お子様との大事な時間にお金をかけていただきたいと思ってます。

といった「4次元収納」のお話しをして、時間がたくさんかかってしまいましたという話しです。

今日の結論としては、「子供が巣立った後、夫婦2人でゆったり使えるくらいでいいよね。」「子供には独立する時に『全部持って行ってね。』って言おうね。」ということになりましたとさ。

追伸
S様打合せ内容掲載のOKいただきありがとうございます。
他の方にも参考になるかと思います。
が、オーナー様向けページなのでこれから建てる方が見るかどうかは定かではありません。
トホホ…